Vissi d'arte! 

ヴォーカルディレクターMajuのふわっと小咄エトセトラ

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今より少し歌が上手くなる効果的な自主トレ② 〜四つん這い発声〜

 こんにちは。
 空気がだんだん乾燥してきて、朝起きるとちょっと喉が痛くなりがちな季節ですね。湿度管理に気をつけて日々過ごしましょう。

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  歌がちょっとだけ上手くなる(かもしれない)自主トレシリーズ、今回は、声を出す方向を意識しやすくするトレーニングです。


  全力で歌っているのにあまりマイクに声が入っていなくてヴォーカルが全然聞こえないバンドさん、よく見かけます。そもそもの声量(というかパワー?)の問題だと思われがちですが、本当の原因は声の方向がマイクに向かっていないという事が多いのです。

  声の方向、というと大抵の人は、顔の向いている方向に声は出ていると思ってしまいます。しかし、声(音)の源は振動です。そして何かが響鳴(共鳴)する事で音は伝わっていきます。声の場合は身体が響鳴しています。この時に、身体のどの部分がより響鳴しているのかで、声の方向が変わってきます。


  赤ちゃんの泣き声は”お腹すいた!”とか”オムツがムズムズする!”といったSOSを周囲に発するためだったりしますが、この時、どこにお母さんがいても聞こえるように全方向に向かって泣き声を出しています。全身を響鳴させているワケです。娘が乳児の頃その様子をつくづくと観察して、本当は本能でこういう事ができるんだ、人間ってすごいなぁ、、と感心したことを覚えています。(泣いている赤ちゃん放置して冷静に観察しているひどい親ですが;;) 

 生まれながらに本能で全身どこでも響鳴できるのならば逆に、ある程度響鳴する場所を絞ることも可能です。


  というわけで、声をより前の方向に意識しやすくする方法。

 「四つん這いになって、その格好で声を出す」 

 やることはこれだけ、複雑でもなんでもありません。顔は床に向けて、なるべく床と平行になるように気をつけましょう。ヨガのMarjariasana(猫のポーズ)に似ていますが、背中を反らしたり丸めたりはしません。


  やっていると頭って意外と重いな、と感じると思います。その重さの感覚に逆らわずに声を出していると、だんだん声が前方に集まっている感覚になってきます。
  身体の様々な部分の重さを感じる事はとても大切です。重力への意識は音声表現も含めた身体表現においてとても重要なことなのです。

 それでは、また! 

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